手掌多汗症の治療について

手掌多汗症は手のひらから精神性発汗と呼ばれる、緊張やストレスを原因とする汗が多量に出てしまう症状ですが、この治療方法にはどういったものがあるのでしょうか。

 

薬物療法

薬物療法においては、プロバンサインという神経遮断薬や、アルミニウム配合の外用制汗剤による治療が行われます。また、ボトックス注射といわれる注射によって、汗腺そのものの機能を低下させ、汗が出る症状を抑える治療方法もあります。治療と言っても、薬物療法によっては根本的な治療というよりも、発汗症状の抑制という意味合いが強く、繰り返し治療や投薬を続けることになります。

 

ただ、体に負担をかけることが無く、費用も短期的には安価で済みますから、また大事な場面でしっかり汗が止まればいい、という人にとっては使い勝手が良く、希望する人も多いです。

 

手術

胸部交感神経遮断手術という手術方法が手掌多汗症に対しては昔から行われています。これは汗腺に発汗指令を出す交感神経を処理することで刺激を止めるもので、これによって発汗を止めることができますが、手術の際に切開が必要で患者の体への負担が大きく、それほど普及しませんでした。

 

しかし、最近はこういった手術を内視鏡で行えるようになりました。内視鏡を用いると、小さな傷口からカメラのついた細い管を入れることで、患部をモニターごしに見ながら手術ができるので、傷痕も小さく回復も早いので、患者にかかる負担が小さくて済みますし、手術も正確で早いです。健康保険も適用されるので、費用負担もそれほど大きくないため、近年はほぼ内視鏡を使った手術が行われています。

 

心身療法

心理療法、自律訓練法、精神安定剤による治療も行われています。これは基本的には自律神経系の疾患を持っている、精神的な病を持っている、そういった場合に用いられる方法ですが、同じく自律神経系に異常が生じている手掌多汗症にも有効です。

 

この場合、即効性が乏しいのが難点にはなりますが、問題となるストレス耐性や自律神経の失調を改善していくことになるので、手のひらの多汗以外の多くの症状に対しても有効に作用します。

 

その他

イオントフォレーシスというイオン発生装置を使った治療もあり、これは水の中に手を入れて微量の電流を流すものです。医療用の機器を利用する場合や、家庭用のイオントフォレーシス器具を用います。原理としては水中に電気を流すことによって水素イオンを発生させ、汗腺細胞の細胞膜のイオンの出入りを防ぐことで汗を止めるのだそうです。

 

専門家の中にはこの効果を疑問視する声もありますが、効果を実感したという例も見られるようで今後の研究が待たれるところです。イオントフォレーシスによって汗を止める効果は永続ではないので、ある程度定期的に続ける必要性があるようです。

 

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